ダビスタ96 完全解析

ダビスタ96の距離適性について

基本

種牡馬の距離適性は、繁殖牝馬の基本能力(SP,ST)を
産駒の能力計算の基本になる基準値(基礎SP,基礎ST)に分配する比率だけを決定する要素になっている。
牝馬に対するスタミナペナルティ、および種牡馬の実績による上限の適用を行う前の段階においては
繁殖牝馬の能力合計と、産駒基礎値の合計は完全に一致する。
種牡馬自身がスピード寄りかスタミナ寄りかは距離下限と距離上限の和で、
種牡馬と繁殖牝馬のどちらの影響が大きくなるかを距離下限と距離上限の差で表している。

内部数値

胎児(1頭目)用のアドレスでは、0x7E1DB3 に格納されている1バイトの値が父の距離適性の
下限上限両方の情報を持っている。これを Kとすると
下位3ビット、つまり8で割った余りが距離下限を表し
それより上位のビット、つまり8で割った(小数切捨)値が距離上限を表す。
距離下限 = (K % 8) * 200 + 1000
距離上限 = (K / 8) * 200 + 1200
例をいくつか挙げると
8 (0 + 8*1) は 1000m-1400m
43 (3 + 8*5) は 1600m-2200m
87 (7 + 8*10)) は 2400m-3200m

距離適性指数

小数の切捨計算や、256以上の合計数値を与えてオーバーフローさせた際の挙動などの
辻褄が合うように計算方法を推定した結果、種牡馬の距離適性と繁殖牝馬のSP,ST バランスは
まず 0-200 の距離適性指数に変換されている。
距離適性指数(繁殖牝馬) = (100 * (SP + ST) + X) / (SP + ST)

ST >= SP の場合 : X = (ST - SP) * 100
SP > ST の場合 : X = (ST - SP) * 100 + 99
スピード優勢の時にやや奇妙な値になっているのは、恐らく計算途中で負値の変換をビット反転 + 1 で
計算する際に順番を間違えて100倍した後に1足したため、絶対値として99不足が生じた不具合だろう。
距離適性指数 0 はスピード100% スタミナ 0%
距離適性指数 200 はスピード0% スタミナ100% を意味する。
距離適性指数(種牡馬) = 24 + ((下限距離[m] + 上限距離[m]) / 200 ) * 4
下限+上限[m] 距離適性指数 繁殖牝馬換算(備考)
2400 72 SP64 : ST36
2600 76 SP62 : ST38
2800 80 SP60 : ST40
3000 84 SP58 : ST42
3200 88 SP56 : ST44
3400 92 SP54 : ST46
3600 96 SP52 : ST48
3800 100 SP50 : ST50
4000 104 SP48 : ST52
4200 108 SP46 : ST54
4400 112 SP44 : ST56
4600 116 SP42 : ST58
4800 120 SP40 : ST60
5000 124 SP38 : ST62
5200 128 SP36 : ST64
5400 132 SP34 : ST66
5600 136 SP32 : ST68

距離幅の影響

上で計算した種牡馬の距離適性指数をK_Father,繁殖牝馬の距離適性指数をK_Motherとすると、
産駒基礎能力バランスの基準となる距離適性指数K_Child は以下の計算で求められる。
K_Child = (A * K_Father + B * K_Mother) / (A + B)
上限-下限[m] 係数 A 係数 B 備考
200 4 1 父の影響が80%
400 2 1 父の影響が67%
600 3 2 父の影響が60%
800 1 1 父の影響が50%
1000 4 5 父の影響が44%
1200 3 5 父の影響が38%
1400 2 5 父の影響が28%

産駒基準値の算出

上記の距離適性指数と、繁殖牝馬のSP,ST合計値から決定される。
S = 繁殖SP + 繁殖ST

基準SP = (200 - K_Child) * S / 200
基準ST = S - 基準SP
さらに、牝馬の場合スタミナが約7/8 になる補正がかかった後
実績に応じた最大値を超えないように補正が加えられて基準値となる。
このあたりは生産のページ でカバーしている。

実際例

メジロティターン × スローバラード
(アウトブリード)

スローバラードの能力値は SP92, ST88, 合計180
SPの方が高いので、
X = (88 - 92) * 100 + 99 = -301
K_Mother = (18000 - 301)/180 = 98
メジロティターンの距離適性は 2200m - 3200m (合計5400m, 幅1000m)
K_Father = 24 + 5400 / 200 * 4 = 132
距離幅1000m なので父と母の影響割合は4:5 となり、
K_Child = (132*4 + 98*5) / 9 = 113

基準SP = (200-113) * 180 / 200 = 78
基準ST = 180 - 78 = 102
牝馬の場合、基準STは約1/8 にあたる12が引かれて90になる。
この場合は牡馬でも実績A の上限105には達していない。

簡易計算用の表

上記の計算は正確ではあるが少々複雑なので、小数切捨が何度か入ることによる若干の誤差
を含むものの、もう少し直観的で、TSLに達していそうかどうかなどを簡易に計算するための
方法を紹介しておく。
種牡馬の距離適性を、繁殖牝馬のSP,ST をミックスする要素として捉える。
基準SP = A x 繁殖SP + B x 繁殖ST
基準ST = C x 繁殖SP + D x 繁殖ST
種牡馬距離適正ABA+BCDC+D
1000-1400 0.76 0.43 1.19 0.24 0.57 0.81
1000-1600 0.77 0.37 1.14 0.23 0.63 0.86
1000-1800 0.80 0.30 1.10 0.20 0.70 0.90
1200-1600 0.73 0.40 1.13 0.27 0.60 0.87
1200-1800 0.75 0.35 1.10 0.25 0.65 0.90
1200-2000 0.78 0.28 1.06 0.22 0.72 0.94
1400-1800 0.71 0.37 1.08 0.29 0.63 0.92
1400-2000 0.72 0.32 1.04 0.28 0.68 0.96
1400-2200 0.76 0.26 1.02 0.24 0.74 0.98
1600-2000 0.68 0.35 1.03 0.32 0.65 0.97
1600-2200 0.70 0.30 1.00 0.30 0.70 1.00
1600-2400 0.74 0.24 0.98 0.26 0.76 1.02
1600-2600 0.76 0.20 0.96 0.24 0.80 1.04
1600-3000 0.84 0.12 0.96 0.16 0.88 1.04
1800-2200 0.65 0.32 0.97 0.35 0.68 1.03
1800-2400 0.68 0.28 0.96 0.32 0.72 1.04
1800-2600 0.72 0.22 0.94 0.28 0.78 1.06
1800-3000 0.77 0.15 0.92 0.23 0.85 1.08
2000-2400 0.63 0.29 0.92 0.37 0.71 1.08
2000-2600 0.65 0.25 0.90 0.35 0.75 1.10
2000-2800 0.70 0.20 0.90 0.30 0.80 1.10
2000-3000 0.72 0.17 0.89 0.28 0.83 1.11
2000-3200 0.76 0.13 0.89 0.24 0.87 1.11
2200-3000 0.68 0.18 0.86 0.32 0.82 1.14
2200-3200 0.71 0.15 0.86 0.29 0.85 1.14
2400-3200 0.66 0.16 0.82 0.34 0.84 1.18
どの場合もA + C, B + D は常に1であるので合計値は変化しない。
短距離になるほどA + B が高く、スピード寄り。逆に長距離ほどC + Dが高くなる。
距離適性が狭い馬ほどB, Cが大きくなる。つまり元々繁殖牝馬のSPだったものがSTになったり
またはその逆になることができるので、繁殖牝馬のSP,ST バランスを無視して種牡馬側のバランスに近づける。
距離適性が広い馬は、A, D が大きいので繁殖牝馬のバランスをほぼそのまま伝える傾向になる。
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